本サイトは、EC[Electronic Commerce|電子商取引]、すなわちインターネットを介した通信販売について、その法律上の注意点についてまとめたページとなります。
管理人は、ECサイトを運営する会社で法務担当として仕事をしておりました。現在は、職を辞しておりますが、このようなサイトが必要と考え、サイト開設に至りました。
ECサイト運営と法律について
ECサイトは、イニシャルコストを安く抑えながら始めることも可能なビジネスです。そのため、非常に小規模な組織で運営されることがほとんどで、法務担当者を置いていないところがほとんどです。そのため、法的観点からみて表示が不十分なサイトや、法律スレスレもしくはアウトの広告を打っているサイトも、数多く見受けられます。
しかし、ほとんどのサイトでは問題が発生することはありません。それはなぜかいくつか理由を挙げます。
- ユーザーとの距離が遠い
- 比較的決済額が小規模である
- 顔が見えない
これら3つの要素から、要するに「文句言うのがめんどくさいからあきらめる」というユーザー側の態度が導かれます。これによって鬱積したエネルギーは、メールで文句を言う、電話で文句を言う、ユーザーからのショップレビュー投稿機能で文句を言うなどの部分で吸収されていますが、いずれ爆発するかもしれません。
いずれにせよ、上記のような理由から、法務担当は不要という経営判断がなされます。その判断自体は正しいものと思いますが、長期的な視点を持てば間違っているおそれがあります。
長期的な視点で見た法律
長期的な視点を持てば間違っているおそれがある…それはなぜかといえば、法律を制定する人たちは、どんどんエスカレートするからです。ECサイトを運営する人々が、法律なんかしらんし、知る必要もないと考えている限り、法律を制定する人たちは、「じゃあ、知る必要があるようにしてやる」となります。実際、罰則がなかったものについて罰則が新設されたり、罰則が強化されたりする法律改正が進んでいます。
「法律は社会を映す鏡」ともいいますが、ECサイトに携わる人々が引き起こす問題によって法律の方向性が決まります。もちろん、法務担当を雇うというのはコストとして難しい部分があるでしょう。ただ、せめて法律を知り、理解し、なるべくサイト運営に反映するという気持ちを持つことが大切であると考えます。
このサイトの使い方
ECサイトがお客様との間の利用規約について、その内容をどうしようと勝手です。法律に違反していようが、合致していようが自由です。しかし、それが法的に認められるかどうか、お客様に納得されるかどうかについては全く別の問題です。
本サイトは、ECサイトに関する様々な情報・知識・実際にECサイトを運用した経験などを公開し、お客様との関係を規律する規約についてどのようにすべきかを考えたい人向けのサイトです。
別に問題が起きなければ、法的なことはどうでもいいという人は本サイトを見る必要はありません。他のサイトをまねたり、サービスを構築する過程で出来る運用体制をそのまま規約にし、ガイドに記すとよいでしょう。実際に、それで問題はほとんど起きません。
ただ、本サイトが、ECサイト運営者の法律意識を喚起し、必要な情報を表示することの一助となり、それによって消費者との間で起こる問題があらかじめ防がれることを願って止みません。ECにはいまだ多くの可能性があります。その可能性の芽が潰されることなく、健全に発展し、社会における幸福実現の一助となれば幸いです。
なお本サイトは、「ECサイト運営者のため」のサイトになります。一方では、消費者・ユーザーのためでもありますが、どちらかといえば「ECサイト運営者のため」のサイトになります。そのため、消費者保護に反する記述もありえますが、考え方の一つを提示しているに過ぎません。それが社会的・倫理的に見て正しいという気は全くありませんのでご注意ください。
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